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フィンランドなど北欧を旅して

user-pic 佐治のガキ大将さん
投稿日時:2011年05月14日22:58
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1.はじめに
 北欧4ヶ国の自然の美しさに感動しながら過ごした7日間、その中で見聞して感じたことをまとめてみました。
 収入の約半分(通常46%)は税金として負担しているとのこと。また、25%から17%に下がったとはいえ、多くの品に消費税がかけられている。自動車の取得に対しては200%の税がかけられると聞いて、さぞ生活は大変だろうと思いましたが、たくましく生き生きと活動している姿を見聞きしてその源を考えてみました。

2.教育は国づくりの源 ~関係性と自立のシステムづくり~
 保育園から大学院まで教育費(教師の給与、教科書、教材費、校舎の維持管理費等は国が全額負担)は無償である。保育園から高校まで給食費さえ国の予算でまかなわれている。18歳を超え、大学・大学院で学ぶ者には2人でアパートの1室を借りて生活できるだけの生活支援費も無償で支給されると聞いてびっくりした。大学で学んでいる人に聞くと、かなり大変だという。18歳を過ぎて家に残ると社会的に一人前扱いされない。生活支援費だけでは楽しめないので、銀行からお金を借りているのだが、それも成績証明書で将来の返却能力に対して貸付金額が査定されるので、一生懸命勉強するとのこと。将来の夢と今の生活を支えるためと学習する目的が明確に自覚されていることに、自分の周りの若者の姿と比較して、日本のあるべき姿を深く考えさせられた。
 又、地域の教育力と言うけれど、何か明確にとらえることができないでいた。お店で子どもに人形を売っている店員の子どもに関わる姿を見てこれだと思った。それはゴミを出さないようにとか、命を大切にと教えるのだが、生活の中にそれを支える活動があるのか不安に思っていた。ゴミを出さないために不要になるものは買わないように値段を高くするという考え方。原材料費はかなり安いが、少し手を加えるとそれに見合って(技術力に対して)価格がどんどん高くなる。手作りは本当に高く、また芸術性は特に重要視されている。その品を使っていることに誇りを感じている。子どもに与える人形にしても布でつくられた原型(綿の入っていないもの)を子どもといっしょに親が選んで買い、子どもと店員が会話をしながら人形に綿が挿入されていく。なぜその人形がほしいと思ったのか子どもの夢を聞き、人形に名前をつける。カードに名前を自筆で書ける子は書き、バーコードといっしょに人形の中に入れられる。私の人形という意識づけと商品が壊れた時は持ってくれば修理してくれる保障付きである。手渡される時は、親への感謝を親に伝え、人形との出会いを喜び、大切にすることを約束してから子どもに手渡される姿を見た。
ただ物を売ればよいというのではない基本的な姿勢がある。効率・能率だけで社会システムをつくっているのではないと感じた。

3.社会全体で生み出すゆとり
 学校での1日の生活時間の長さはほぼ同じ。8時に始まり16時に終わる。土曜日、日曜日は休み。長期休業は年間2.5ヶ月。会社も4~5週間の休みが取れ、ほぼ夏休みとクリスマス休暇でほとんど費やすという。休みを取らない(とれない)のを美徳と考えている日本の姿とはかなりの隔たりを感じた。
 年金も65歳以上になると収入の98%が支給されるとのこと。病院・学校も無料で利用できる姿に安心して生活できる将来の安心感があるのかと思った。頭痛など軽いものは有料で診察されるのだが、入院を伴う病気は収入に関係なく、同じ病室で治療されるとのこと。負担は収入に見合ってとられるのだが、利用は同じに対応してもらえることの平等観はどこで育まれるのか今回はわからなかった。責任感は厳しく求められると思ったのが、交通違反の罰金は収入の3ヶ月分。駐車違反で1,500万円支払い命令がきた人があると聞いてびっくりした。それなりの収入がある人にはそれなりの自覚を持った行動が求められるのだなと思った。

4.教師力とは
校舎は見ることはできたが、学年末の休みで授業を参観できなかったのが残念でした。話を聞いて類推し、私なりにまとめると、教師力とは「基本的なことの学習を生かし、目の前の子どもに対して学習したことをもとにどんなことを思考させるか作問づくりのできる力」ではないだろうか。
 日本では、効率や教師の仕事量の負担軽減の名のもとに市販テストを使いすぎているように感じるが、そのことが教師力の低下の原因の一つであるように思った。自然の観察力、身の回りの小動物を見つける活動、図工のスケッチ力を活用して生活科で見つけた虫をたずねる問題がつくれるだろうか。
「あなたが見つけた虫のようすを描き、その特徴を友だちにわかるように説明を書きましょう。」 さて、何人できるのでしょうね。
 理科で夏至は一日の長さが最も長いと説明するが、覚えさせるだけで終わっていないだろうか。図を用いて説明できる発想の教師が何人いるだろう。メルカトール図法で書かれた地図を活用して説明できるだろうか。

5.おわりに
 自分でその国の空気を吸い、感じる機会ができたことに感謝します。教師の養成について、仕事に就くまでに指導力を身につけ子どもの前に立たないとその子の将来を決める責任の重さに対応できないと思う。なってから指導力の向上を求める免許更新制でなく、大学卒で仮免許にあたる准教諭を与え、実践を通して課題を持ち大学院で研修を深め、教員免許を認めるのである。大学卒で准教諭として仕事ができるようにするのである。
 一生懸命やろうと夢を追い求めた人が、10年ごとに自分の資格が不安定になる可能性があるのでは、やる意欲は子どもに向かなくなる危険性を感じる。
 今後、教育活動を見直し、多くの若者に働きかけていきたい。そして、子どもに考える力を身につけていくようにしたいものである。

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