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同窓生からの手紙

教職を志す若者へ ~青年よ 将来のために何よりもまず徳性を養い 今こそ至誠の精神を高揚すべし~

西上 洋治西上 洋治

鳥取県出身。大学院修士課程教育経営コース(5期)。現在、鳥取市教育委員会に務める傍ら、「三国山の風の館」を設立し、ホームページを使った情報発信などの活動を行っている。

私が過ごした小中学校生活を思い出し、振り返ってみると、家は百姓で貧しく、生活にほとんどゆとりはなかったです。盆と正月に雑誌を買ってもらえた喜びを今でも覚えています。隣近所の人にもいろいろお世話になりました。家に帰った時、さつまいものおやつがしまってある所も隣のおばさんから声をかけられ、食べたものです。伝言もあり、風呂や水汲みも受け持ってやっていました。

他人を思いやり、絆を大切にする心、自然を大切にする心、先輩の築いてきた優れた文化や伝統を重んじる心、これらは学校教育の中で、地域や家庭とともに育んできたものなのです。助け合って生活するのが当たり前であり、いと場で食器等も洗っていたが、ゴミなどは絶対流してはいなかったです。そういう社会の約束が出来上がっていたのです。

ところが、経済発展した社会になってくると、洗濯機やテレビが各家庭に入り、消費が美徳であるがごとき生活様式が変化してくると、何か社会生活や人間関係がおかしくなってきたように感じています。家も縁側がなくなり、アルミサッシで囲まれたつくりへと変化してきました。効率・能率をめざす社会的風潮の中で、学校教育においても軽視されがちになってきています。地域に伝わる文化より、国語・算数・英語といった教科の点数に目が向き、学校の存在も地域や家庭と乖離しつつあるように思います。社会の発展が中央・都市を中心に行われている現状を直視すべきではないでしょうか。学校教育が果たしてきた役割としては、一方で地域の教育力の重要性を説きながら、他方では地域を見捨て崩壊に導いてきたともいえるのではないでしょうか。教育の理念が正しいとしても、現実はどのように機能したのかも省みる必要があるのです。

勝ち組、負け組みに象徴される経済のグローバル化の名のもと、行われた民営化の大波をまともに受け、疲弊困窮している中山間地域をどう活気づけるか、政治と教育の営みがどう動き出すのか願いを持ちながら待ち望んでいる今日この頃です。努力しても報われないと若者が感じることのないように、社会常識を今一度考え直し、学校教育の中でしっかり心の中に育んでいきましょう。

あなたはどんな教師になりたいですか。新しく学校に着任するときのわくわくした気持ちを今持ち続けていますか。プロの専門職として成長するためには、自己啓発に努めることが求められています。心がけることを列挙してみます。

(1)自宅で行動を振り返る時間を持つ。
(2)学校全体を動かす役割を引き受け、毎年経験する。全校児童に名前を覚えてもらう。
(3)自分の主たる研究教科を決め、専門性を高める。
(4)誰にも負けない特技を持つ。
(5)家族の中での役割を持ち、期待される人になる。
(6)今の自分を見つめ、自分の人生観や教育観形成の基礎をつくる。
(7)1ヶ月に5冊程度は本を読む。
(8)教育新聞か教育雑誌を定期購読する。
(9)服装に気をつけ、スーツにネクタイを基本とする。場に合った服装に着替える。
(10)子どもの考えを深める開かれた発問ができる教材研究をする。
(11)他校の校長先生に名前を覚えられる存在になる。
(12)チームプレイができるようになる。
(13)指導が受けられるアフター5の研究会に参加する。いろいろな人が集うネットワークに参加する。
(14)相手を納得させる正しい文章を書ける力を身につける。
(15)要点を順序だてて説明できる力をつける。
(16)自分の人生のモデルとなる先輩・上司に会う。
(17)自分を慕ってくれる後輩をもつ。
(18)笑顔を絶やさず、男(女)としての魅力を持ち続ける。
(19)同窓会や各種のOB会、地域の会合には積極的に参加する。
(20)子どもと遊べるように体力の低下をおさえ、年齢以上に老け込まない。
己を振り返り、足らざるを補い、一歩ずつでも前進しましょう。

2010年8月 3日掲載

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