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在学生からの大学生活短信

「出会いから学ぶ」

篠田 裕文 さん篠田 裕文 さん

大学院学校教育研究科修士課程
人間発達教育専攻
学校心理・学校健康教育・発達支援コース

子どもたちにとって本当に価値のある教育活動ができているのだろうか,子どもたちの発達にとってどのような指導・支援が望ましいのだろうか…。このような思いがわき上がってきたのは30歳の足音が聞こえてきたころ。それから7年がたった今年,自己啓発休業を申請し大学院に進学しました。

大学院の日々は思った以上に厳しく様々な壁にぶちあたりました。前期「心理学統計」の授業。「分散分析って何?」「多変量解析って?」「有意差って?」。耳にする言葉全てがチンプンカンプン。参考書を片手に言葉を引く毎日。5月に入ると100人を超える大学生・大学院生に実際に質問紙調査,そしてそのデータの統計的処理。夜な夜なPCを前に数字と格闘しました。

論文を検索することも初体験。最初は先生が紹介してくださった論文を読み臨んでいたゼミ。しかしそのうち自分で論文を見つけレジュメにまとめるようになると,研究に対する自分自身の知識の浅はかさ,絞り込みの弱さを痛感しました。海外の論文を勧められたものの,これまでの人生で英語をさぼってきたつけが一気にまわってきました。遅々として進まない翻訳…2~3週間かかっても一本の論文も読めないこともありました。

そのような中,壁を乗り越える励みを,力を与えてくれたのは一緒に学ぶコースの,ゼミの仲間でした。講義の合間をぬって,データの解析・分析。「私,ここのところを書いてくるね。」「じゃあ私はプレゼンテーションをつくってくるね。」とそれぞれがそれぞれに役割を分担し,作業を進めました。仲間と話し合う中で少しずつ統計的処理の良さ,学校現場への生かし方が見えてくるようになりました。「次のゼミは,全員英語論文を読んでこよう。」とお互いを奮い立たせゼミに臨むこともありました。私自身の修論のための実験が始まると「同じ棟に住んでいる子に聞いてみようか?」「学部生の子と知り合ったからメールしとくね。」と協力者の募集を呼びかけてくれました。

院生協の活動を通して知り合った仲間との出会いも大きな力となりました。講義で一緒になればわからないところを聞き,理解を確認することができました。お互いの研究について進捗状況を話したり,研究のお願いをしたりすることもありました。ストレート院生の方からは自分が忘れかけていた情熱や,教育に対する素朴な疑問,真っすぐな思いを教えてもらいました。他領域,特に教科を専攻する現職の方からは教科の専門性,研究への多様なアプローチの仕方を学びました。一生懸命,そして楽しそうに研究に励んでいる仲間の姿を見ることで,自分も大学院での学びをもっと楽しもうと思えるようになりました。

この半期の間,数多くの壁にぶち当たりながらも,そのたびに先生から,書物から,論文から,そして仲間からたくさんのことを学ぶことができました。大学院は学びに溢れている,求めれば求めるだけ学びがある,そのように今感じています。20代の終わりに感じた問いの答えが,はっきりとした形で見つかるかどうかはわかりません。しかし,その答えを追究し続けられる場であることは間違いないと思っています。

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2017年10月20日掲載

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