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現場に役立つ教育問答

5歳児を担当していますが、いまだにどうしてもみんなと一緒に行動することができず、部屋を出て行ってしまいます。来春小学生になるのに集団行動ができないことを心配していますが、どうしたらよいのでしょうか。

名須川 知子 (基礎教育学系 教授)

担任の先生にとって「気になる子ども」とは、自分の手の内からはずれていってしまう行動をとる子どもでしょう。それは、幼稚園という集団活動をする場では当然のことです。

しかし、幼稚園教育では「好きな遊び」という自発性に基づいた時間があるように、その子らしくまず個人として育むことをべースにしていますので、5歳児といえどもそのことをしっかり念頭において子どもを見る必要があるでしょう。

そうなれば、なぜその子どもがクラス活動から離れていってしまうのか、いつも部屋を逃げ出しているのか、まず考えてみることが必要です。多分、好きな遊びの時はその子どもなりに夢中になって活動しているかもしれません。その遊びの区切りのタイミングがその子にとって適切ではないのか、あるいは、クラスの話し合いで部屋を飛び出すとすれば、話の内容がよくわからないのか、状況によって様々な要因が考えられます。

1週間くらいで結構ですから、その子どもの毎日の様子を少し丁寧に見て、保育後その行動を記録してみて下さい。そして、その記録に基づいて同僚の意見を聞いてみましょう。可能であれば、園内研として園全体で話しあえるとよりよいと思います。その際大切なことは、担任の保育技量の話にもっていかないことです。

まず、その子どもの気持ちを理解することを目的に話し合うようにします。また、結論を急いで出さないことです。その問題を抱えたままでも担任の目は少しかわるはずです。そうなると、その気になる子どもと担任の関係は少し変化してきます。

実は、そのことが解決の一歩です。我々は集団適応がうまくできる子どもを第一義に育てているのではない、ということもあわせて、事実に基づいて考えていくといいと思います。

2010年11月15日掲載

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